今日の晩御飯はスーパーのお弁当にしよう
そう思い立った今は、時刻15時42分。
今日は一日忙しい。朝から予定がたくさん詰まっていて、夜も少し出かけなければならない。
いつもはのんびり自分で作って夕飯タイムを愉しむ僕だか、さすがに今日の僕にそんな時間はない。
かと言って軽食で済ませるのもなんだかなぁといった所だ。
そこで、
- そこそこ美味しくて
- 値段もお手頃で
- すぐ用意ができるもの
という希望から、近所のスーパーのお弁当という結論に至った。
コンビニのお弁当でもいいのだが、気分的にスーパーが良かった。
時刻は午後16時38分。
スーパーにやってきた。
今からお弁当を買って家に帰り食べても夜の用事には十分間に合う。
食品売り場は、17時からのタイムセールに合わせて多くの客で賑わっていた。
レジはまだ空いている。すぐにお弁当を手に取りレジへ向かった。
手にとったのは普通のからあげ弁当。
僕はからあげ弁当が大好きである。値段も安い。すばらしい。
スーパーを出て車のエンジンをかけ家に向かう。計画通りだ。
家に帰り、お弁当を温める。
だが、ここで事件が起きる。
お弁当のスミを見ると、たくあんがいるじゃないか。
お弁当に漬物は必要だ。だが、待てよ。
どうやって温めたらいい。
シュミレーションをしてみよう。
僕がこのからあげ弁当を電子レンジに入れチンッをする。
冷めていたからあげが目を覚まし、再び肉の旨みを取り戻す。
ご飯たちはツヤツヤと照り映える。
そしてたくあんは温かみを帯びたことで柔らかな匂いを発し・・・
・・・
ってオイオイオイオイちょっと待てお前は温まるな冷たいままで居ろ。
温かい漬け物は何かが違うッ!!
からあげ、温かい、すばらしい!世界を救う!!
ごはん、温かい、最高だ!!永遠の調和を手に入れる!!!
たくあん、温かダメダァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!ッッッ
温かいたくあんは何か得体の知れない匂いを発するし、シャキシャキした食感も消え、「あ~あの人最近は丸くなったよね~昔はもっと尖ってたんだよ~」の定年を迎えた人みたいになってしまう・・・
なんとしてもこれは避けたい・・・!
考えろ、知恵を振り絞るんだ、時間はまだ多少許されている、モラトリアムだ、エリクソンも言っていた。この場合は意味が違う気もするがこの際関係ない。
一番手っ取り早いのはたくあんだけを別の容器に移すこと。
しかしそれは、何かこうスマートではない。
安牌を取り続ける人生でいいのか、と心の声が囁く。
僕としてはなるべくスマートに、かつたくあんを温めずにお弁当だけをホッカホカにしたい。
それは無理な幻想なのか・・・叶わぬ望みなのか・・・!
いやそんなことはない、かつて人類は様々な問題に直面してきた。
しかし人類は諦めることなく、自分の無知を認めた上で考えることをやめなかった。
そのおかげで成長してきた。
今僕もその局面に立たされているのではないか。
我らの祖先が成長してきたように、僕も成長を続けなければならない。
そうしなければ、僕が祖先になった時に示しが付かない。
考えることをやめなかったその先に、本当の自由が見えてくる。
こうちゃんの葛藤は続く(続かない)
TO Be Continued...(続かない)